林災防滋賀県支部では、毎年各種講習会を実施しています。研修機関としての役割も担っているため、チェーンソーや刈払機の高周波、会員以外の一般の方も受講可能です。
伐木の現場や製材所に出向き、安全パトロールを実施しています。具体的な事故の実例説明を行い、労働災害の防止につなげる活動です。
また、実際に事故が発生した場合は、現場に入り、原因究明や再発防止に向けた話し合いも行っています。
特殊健康診断
チェンソーや刈払機業務に従事している方は、振動障害を発症する可能性があります。末梢神経が麻痺し、感覚がなくなり、ひどい場合は壊死することも。振動防止機能がついたチェーンソーや刈払機もありますが、振動防止用の手袋を推奨するなど予防についても発信。さらに振動障害早期発見のための健康診断を実施しています。
また、スズメバチだけでなく、アシナガバチも複数回刺されることで、アナフィラキシー症候群になり、呼吸困難や血圧急降下で死に至る可能性があります。抗体の有無を確認し、必要な場合は、医者処方のエッピペンを常に携帯するように勧めています。
対象は、素材生産者です。木を切る作業には、さまざまなリスクが発生します。事前にリスクを理解した上で作業する場合と、わからないまま作業する場合では、リスクの度合いが変わります。作業計画を作成し、リスクを点検。その上でリスクを避ける必要性を理解していただくための研修です。
当支部は、本部「林業木材製造業労働災害防止協会」の滋賀支部です。林業は他の業種に比べ、死亡事故率が高い業種です。みなさんに安全に作業していただき労働災害を防止することを目的としています。
令和2年度の事故件数は8~9件でしたが、令和3年度は3~4件に減少しました。会員の方の日々の努力による結果に加え、当支部としての取り組みの成果が現れ、労働災害の件数減少につながっていると感じています。
定期的な講習、安全パトロールの実施を通じて、みなさんに安全を意識していく取り組みを続けて参ります。目標は、労働災害ゼロです。